矯正歯科治療の実際の流れ
ステップ12 矯正歯科治療の治療前から保定終了まで
上下顎前突症の患者様でした。
初診時は上下の歯が前に出た状態です。さらにわずか歯の並びがデコボコしていました。
歯の出っ張りなくし、口元を美しくしたいとのことでしたので、上下の第一小臼歯を抜歯して矯正歯科治療を開始しました。治療後は口元が引っ込み、口が閉じやすくなり、横顔のバランスが良くなりました。従来はヘッドギア(在宅時に頭と口の中の矯正装置につける装置)などの患者様の協力が不可欠であったのがミニスクリューを使用することで患者様の負担を軽減して治療できるようになりました。
診断名:上下顎前突症
治療開始年齢:31歳
使用した装置名:マルチブラケット装置(ラビアル歯の表からの矯正)
抜歯:上下第一小臼歯
治療期間:1年10ヵ月
費用の目安:78万
リスクおよび副作用:大人の患者様にすべてに当てはまることですが、治療終了後のブラックトライアングルの出現(歯が整列すると隣り合う歯どうしに隙間ができること)。小さくすることができますが全くなくすことはできません。歯の長さが術後に伸びたように見える(矯正治療による歯肉の退縮)。ミニスクリューの脱落、その後再度植立は行えます。


ステップ11 最終矯正歯科検査
保定期間2年以上経過した患者さまに最終検査を致します。
写真撮影および歯型を取ります。また必要に応じてレントゲンを撮ります。
その後は希望により定期的な検査や観察を行います。
一般的な流れであり、治療の回数頻度、治療期間や観察期間などは個人差があります。
ステップ10 保定(ほてい)の開始
歯並びは矯正歯科治療終了後そのままではすぐに元に戻ろうとします。
それを防止し、維持するためにリテーナー(保定装置)を必ず装着していただきます。保定期間中は通院は3~6か月に一度になります。
ステップ9 治療終了時の検査
写真撮影および歯型を取ったり、必要に応じてレントゲンを撮ることがあります。
ステップ8 矯正歯科治療装置の撤去
患者様の同意のもと装置を外します。
お子さんなどは装置装着を終了します。
お子さんなどは治療が一期と二期(すべての歯が永久歯が生え変わってから始める治療)にわかれることがあります。
お子さんの場合は永久歯に生え変わるまで、顎の成長が著しい時などは経過観察をすることがあります。